ウスケバ・ロゴ ウスケバ・ロゴ ウイスキー造りに欠かすことの出来ない「水」そして「樹」。自然の力が生み出す「生命の水」。

2007年08月08日

ウイスキーとミステリーと映画

「一杯やるかい?」私はボトルを持ちあげながら、きいた。
「ろくなテキーラもないくせに」彼女はゆっくりとカウンターに近寄った。
「でも、グレンモランジーならもらうわ」




 ハメット、チャンドラー、ロス・マクドナルドの正統な後継者、と称されているのがジェイムズ・クラムリーです。
「酔いどれの誇り」「さらば甘き口づけ」「友よ、戦いの果てに」「明日なき二人」と、いかにもハードボイルドな邦題が秀逸で、刹那を生きる男女の姿を情感をこめて描いています。ただ、プロの評価はそうじて高いのですが、読者のあいだでは好みの分かれる作家のようです。クラムリーが生んだ二人のキャラクターが、「卑しい街をゆく高潔な騎士」にはほど遠い造形だからでしょう。女性に支持されそうなタッチでもありませんし。

 さて、冒頭の台詞は、短編集の「娼婦たち」のなかに収められている「メキシコのリュウキュウガモ」からの一節で、同作は「友よ、戦いの果てに」のエチュードとして発表されました。
「友よ、戦いの果てに」のラストで、シュグルーがミロと乾杯している銘柄の明かされていないシングルモルトも、おそらくグレンモーレンジだと思います。



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この記事へのコメント
「酔いどれの誇り」の中でミロは確かマッカランを飲んでましたよね?
Posted by ota-m at 2007年09月08日 22:45