2007年08月19日
ウイスキーとミステリーと映画

武部好伸氏の著書「シネマティーニ」を読んで、ぜひ観てみたいと中古ビデオ屋を探し回ったのが、「ヒア・マイ・ソング」とこの「ストーミー・マンディ」でした。
ニューカッスルが舞台のクライム・ストーリーで、キャストが揃っているしラストにひねりが効いていて、小品ながらも印象に残ります。とくにジャズ・クラブのオーナーを演じているスティングがいい。
「さらば青春の光」に少なからず影響を受けた世代なので、久しぶりに彼の姿を目にして、懐かしさとともになにかと考えさせられました。
タリスカーは、ショーン・ビーンとメラニー・グリフィスがパブで飲んでいます。そのシーンの描写については、「シネマティーニ」にお任せしましょう。素人の文章など遠く及びませんから。無断だけれど。
舞台は活気に乏しいイングランド北部の工業都市ニューカッスル。地元の青年ブレンダンが垢抜けしたアメリカ娘のケイトを誘ってパブへ入った。
「何にする?」
「そうね、モルト・ウイスキーを」
彼女はなかなか酒を知っている。そこでブレンダンが髭面の若いバーテンダーにどんなボトルがあるか訊くと、ここぞとばかりまくし立てた。
「カーデュ、クライヌリッシュ、グレン・レーヴン、タリスカー……」
つぎつぎと銘柄を並べ立て、愛嬌のある笑顔を浮かべた。
一杯目は数種のシングル・モルトを混ぜたヴァッティド・モルトのグレン・レーヴン、二杯目がタリスカー。スカイ島産のコクのあるシングル・モルトで、舌の上で転がすとピート香がにわかに際立ってくる。わたしのお気に入りのウイスキーだ。マイルドなグレン・レーヴンで軽く舌を慣らし、そしてタリスカーでじっくり味わう。この選択、申し分ない。
ふたりはどちらもストレートで味わった。タリスカーの強烈なパワーが効いたのか、たちまちふたりのこころに火がつき、実にいいムードをかもし出していた。ロマンスを引き立てる酒。つくづくモルト・ウイスキーは大人の酒だと実感する。
入力していて無性にタリスカーが飲みたくなりました。手元にないのが残念です。
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